聲の形(映画)のタイトルの意味とは?原作者の意図やメッセージについても
アニメ映画『聲の形』が2020年7月31日、21:00~23:14、
『金曜ロードSHOW!』で地上波初放送されます。
大今良時さんの漫画『聲の形』が原作で山田尚子さんが監督を務め2016年公開され、
その内容から話題になった作品。
ということでアニメ映画『聲の形』のあらすじや見どころ、またタイトルの意味、
タイトルに込められた原作者の意図やメッセージについてまとめました。
映画『聲の形』 字幕付予告60秒
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聲の形(映画)のあらすじ
小学校6年生の石田将也は、悪ガキとつるみ退屈することを嫌うガキ大将だった。
ある日、生まれつき聴覚に障害を持つ転校生の西宮硝子に興味を持つ。
硝子は筆談でコミュニケーションを取ろうとするが、上手くいかず、次第に将也
たちは硝子をいじめるようになる。
補聴器が盗難や故障を何度も繰り返したり、筆談のノートが池に投げ込まれたり、
耳に怪我を負わすなど、次第にいじめはエスカレートしていき、とうとう先生が
介入することになり学級会が開かれる。
しかし問題の解決を図る際、将也がいじめの主犯格として問い詰められクラスメイト
は、将也一人に罪をなすりつけ逃げてしまいます。
学校側から連絡を受けた母親は、将也を一切責めることなく、硝子の母親に謝罪し、
補聴器代、170万円を弁償する。このことをきっかけに将也は孤立し、逆にいじめら
れる立場になってしまう。
結局、硝子はクラスに馴染めず転校してしまい、将也はこの一件を通して人間不信
になり、その後も罪の意識に苛まれることになる。
あれから5年が経ち、高校3年生になった将也は、あの一件から誰にも心を開くことが
出来ず孤独で、硝子に一言、あのときに伝えられなかった謝罪をしてから自殺しよう
としていました。
将也はあの時の補聴器代を母親に返し、硝子の元を訪れる。この日のために覚えた
手話で硝子と会話し、あのときの筆談ノートを返すが思わず「友達になれるかな」
と訪ねてしまう・・・。
聲の形(映画)の見どころ
少し重たい感じで考えさせらる内容のアニメ映画『聲の形』。
監督を務めるのは『映画けいおん!』『たまこラブストーリー』『リズと青い鳥』
『けいおん!』『たまこまーけっと』の山田尚子さんが務め、原作者は『マルドゥック
・スクランブル』『不滅のあなたへ』大今良時さん。
とこれまで数多くの作品を手掛けた山田尚子監督が『聲の形』の世界観をどのように
魅せてくれるの見どころと言えるでしょう。
そして主人公の将也は小学生から高校生へと物語の舞台は過ぎて行くのですが、
その心や心境の変化、成長をどのように描いているのかも見どころ。
将也も硝子も自殺しようと考えますが、人や自分を許し世間とどう関わっていくのか?
その過程も見どころで、そこがこの物語のテーマでもあるように感じる。
障害を持つということ。いじめる、いじめられるということを通して、人は他人とどの
ように関わりを持つのか?またどのようにコミュニケーションを取れば良いのか?
傷つけ、傷つけられながらも成長していく姿も見どころの一つと言える。
聲の形(映画)のタイトルの意味とは?
さてこの「聲の形」というタイトルには、どのような意味があったのでしょうか?
まず「聲」ですが、これは「声」の旧字体。つまり新字体で表記すれば「声の形」
となります。また両者の意味自体に違いはありません。
なぜ旧字体の「聲」を使い、新字体の「声」を使わなかったのか?
敢えて「聲」を使う必要があったのか?
そもそも声に形はあるのか?
敢えて「聲」を使ったのは、観るものに印象を与えるためで、それ自体にはあまり
意味はなかったのではないかと考えられる。それより聴覚障害者にとって声は聞こ
えない、当然見えないものであって手話でコミュニケーションを取るわけなので、
手の形でしか、確認する術はありません。
なので硝子にとって「声」は手話や筆談の文字そのものが形なので「聲の形」と
なったのだと考えられる。
また大今良時さんは、もしも声に形があれば、もっと人に伝わりやすいのにと考えた
のではないでしょうか。それは大今良時さんの母親が、手話通訳者であることも関係
しているのかもしれません。
この物語では、硝子が聴覚障害者であるということで人の声は聞こえません。
しかし将也やその周りの人間も自分の都合の悪いことは聞こえていません。
将也は、硝子の件から心を閉ざし、周りの声は聞こえない、聞こうとしなかった。
そして将也に全ての罪を被せた同級生や先生も「聞きたくないものは聞こうとしない」
「聲の形」は見えていないということではないでしょうか。
「聲の形」のタイトルには、声は、他人を理解するためのもの(ツール)ではあるが、
それには形がないものなので、形があれば良いのにという希望が込められたタイトル
ではないでしょうか。
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聲の形(映画)のタイトルに込められた原作者の意図やメッセージ
原作者・大今良時さんが『聲の形』というタイトルに込めた意図やメッセージは
どのようなものなのか気になるところ。しかし大今良時さんがタイトルについて
正式なコメントなどはありません。
あくまで憶測に過ぎませんが、声という形のないものに、もしも形があればもう少し
自分や相手のことが理解しやすく、伝わりやすいという意図が込められ、そこから
コミュニケーションの大切さや人を思う心が大切だというメッセージが込められて
いるのだと感じる。
物語では「障害者」や「いじめ」という引き込まれやすいところに焦点をあて、
それによって観るものがどう感じるのか?考えさせることがテーマになっていて
他人を理解することとは?人間の愚かさ、またそれによって犯した間違いを人は
どう乗り越えるのか?またどのように成長していくのかを描いた作品でそこに
原作者の意図やメッセージが込められている。
こちらも合わせてご覧ください。
まとめ
さて将也と硝子の関係は、どうなるのか?結末が楽しみです。
放送は、2020年7月31日『金曜ロードSHOW!』
見逃すわけにはいきませんね。
最後までありがとうございました。
ゆうすけ