ミーツ・ザ・ワールド(映画)のキャストと役どころ!あらすじや結末を原作小説よりネタバレ

 

映画『ミーツ・ザ・ワールド』が、2025年10月24日(金)に公開されます。

原作は、直木賞作家・金原ひとみによる小説『ミーツ・ザ・ワールド』。

 

新宿・歌舞伎町の雑踏を舞台に、ひとりの女性が「自分が存在する意味」

と向き合う物語。

 

虚構と現実、推しと自分、存在と不在。

 

映画は、答えの出ない問いに真正面から挑み、観客に「生きているとはどういう

ことか」を問いかける。

 

この記事では、映画『ミーツ・ザ・ワールド』のキャストと役どころ、また

あらすじや結末を原作小説よりネタバレします。

 

 

10月24日(金)公開 『ミーツ・ザ・ワールド』|本予告

 

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ミーツ・ザ・ワールド(映画)のキャストと役どころ

 

役名 三ツ橋由嘉里
役どころ 27歳の会社員で、擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」を心の支えにしている腐女子。自己肯定感が低く、自分の存在を肯定できない悩みを抱えている
演者 杉咲花
生年月日 1997年10月2日
出身地 東京都
出演作品 片思い世界』『朽ちないサクラ』『52ヘルツのクジラたち』など

 

役名 鹿野ライ
役どころ 美しいキャバ嬢。由嘉里が歌舞伎町の路上で酔いつぶれていたところを助ける。希死念慮を抱え「消える」ことを考えているなど、内面に深い闇を抱えるキャラクター
演者 南琴奈
生年月日 2006年6月20日
出身地 埼玉県
出演作品 花まんま』『ナックルガール』『まだゆめをみていたい』など

 

役名 アサヒ
役どころ 歌舞伎町のホスト。既婚者でありながら、不特定多数から「愛されたい」と願う複雑な感情を抱えている
演者 板垣李光人
生年月日 2002年1月28日
出身地 山梨県
出演作品 八犬伝』『はたらく細胞』『ブルーピリオド』など

 

役名 ユキ
役どころ 作家。人が死ぬ話をよく書くという “毒舌作家” 的キャラクター
演者 蒼井優
生年月日 1985年8月17日
出身地 福岡県
出演作品 『ふつうの子ども』『おらおらでひとりいぐも』『ロマンスドール』など

 

役名 オシン
役どころ 歌舞伎町にあるバー「寂寥(せきりょう)」の店主。街に寄り添う存在として、他者を受け入れる余地を持つ人物
演者 渋川清彦
生年月日 1974年7月2日
出身地 群馬県
出演作品 夜明けのすべて』『ちょっと思いだしただけ』『偶然と想像』など

 

 

 

役名 由嘉里の母
役どころ 由嘉里が敬遠している過干渉な母親
演者 筒井真理子
生年月日 1960年10月13日
出身地 山梨県
出演作品 『夜明けまでバス停で』『天外者』『愛がなんだ』など

 

役名 奥山譲
役どころ 由嘉里が合コンで出会う男性
演者 くるま
生年月日 1994年9月3日
出身地 東京都
出演作品  

 

役名 高橋恵美
役どころ 由嘉里の同僚
演者 加藤千尋
生年月日 1993年5月8日
出身地 東京都
出演作品  

 

役名 堺万奈
役どころ 由嘉里の同僚
演者 和田光沙
生年月日 1983年12月30日
出身地 東京都
出演作品 国宝』『獣手』『菊とギロチン』など

 

役名 鵜沼の母
役どころ 鵜沼の母親
演者 安藤裕子
生年月日 1977年5月9日
出身地 神奈川県
出演作品 『キリエのうた』『そして、バトンは渡された』『ぶどうのなみだ』など

 

 

他、佐藤寛太、中山祐一朗、村瀬歩、坂田将吾、阿座上洋平、田丸篤志

 

 

 

ミーツ・ザ・ワールド(映画)のあらすじ

 

擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」に全力で愛を注ぎながらも、自分の

ことは好きになれないでいる27歳の由嘉里。

 

結婚に出産と次から次へと違う世界へ離脱していく腐女子仲間を見ている由嘉里

はこのまま仕事と趣味だけで生きていくことに対して焦りと不安を感じるようになる。

 

しかし参加した合コンで惨敗した由嘉里は、歌舞伎町で酔い潰れているところ、

希死念慮を抱えるキャバクラ嬢のライに助けられる。

 

そして、なぜかライに惹かれた由嘉里はそのままルームシェを始める。

 

やがて既婚者のナンバーワンホストのアサヒ、人の死ばかりを題材にする毒舌

作家のユキ、待ちに寄り添うバーのマスターのオシンと出会い、歌舞伎町での

生活に安らぎを覚えていく。

 

そのような日々の中でも由嘉里はライのことが気がかりで、昔の恋人との確執

が解ければ死にたい気持ちはなくなるだろうと考え、アサヒやユキ、オシンに

相談する。

 

ところが、価値観を押しつけることは良くないと言われてしまうのだった。

それでもライに生きていて欲しいと願う由嘉里は元恋人との再会を試みる。

 

 

 

ミーツ・ザ・ワールド(映画)の結末を原作小説よりネタバレ

 

由嘉里はライの「死にたみ」(死にたいを名詞化して客観視した言葉)を軽減

するために「ライさんの死にたみ半減プロジェクト」を実行に移し、アサヒに

協力を求めた。

 

ライの心の闇を少しでも和らげたい、その思いで彼女の過去を探り、元恋人を

訪ねるなど奔走します。

 

しかしその過程で、由嘉里は「他人を救おうとすることは、時に相手の望みを

踏みにじることでもある」と気づかされます。

 

ライの過去の恋愛に原因があると思った由嘉里はライの元恋人である鵜沼藤治

に会うために大阪へ行くが、鵜沼藤治も精神を病んでいた。

 

やがてライは、由嘉里のもとを去ります。マンションを退去し「退去通知と

300万円、そして一枚の短いメモ」を残して姿を消すのです。

その文面は遺書のような重さではなく、まるで“契約終了”を告げる事務連絡の

ように淡々としたもの。

 

ライが願っていたのは「死ぬ」ことではなく「存在を消す」ことでした。

 

そして鵜沼藤治からの電話でライにとって恋愛さえもこの世に自分が存在

すべきかどうかの事件だったのではないかと聞くのだった。

 

由嘉里は深い喪失感に襲われながらも、ライという人間の「概念」は自分の

中に生き続けていることを感じます。

 

肉体としては消えたが、言葉や仕草、時間を共にした記憶が、彼女を生かし

続ける。

 

歌舞伎町の人たちとの焼肉パーティで由嘉里は「ライは憧れの存在であり、

彼女と同じ世界線に生きていたかった」、と言って涙を流すのだった。

 

ラストで由嘉里は、歌舞伎町の喧騒の中に立ち尽くしながら、ライの残像を

抱きしめるように「生きること」「存在し続けること」について考え続ける

姿で締めくくられます。

 

明確な救いや解決は示されず、観客に「存在の意味」を問いかけたまま幕を

閉じます。

 

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ミーツ・ザ・ワールド(映画)の見どころ

 

新宿の歌舞伎町を舞台に新たな出会いが導く世界を描いた現代版「不思議の

国のアリス」であり、生きづらさを抱える人たちに送る映画が『ミーツ・ザ・

ワールド』である。

 

擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」をこよなく愛するものの自分のことを

好きになれないでいる27歳の主人公の新たな出会いがスクリーンに描かれていく。

 

原作は第35回柴田錬三郎賞を受賞した金原ひとみによる映画と同名の小説であり、

第130回芥川賞を受賞した小説家デビュー作「蛇にピアス」以来17年ぶりの自著の

映画化である。

 

金原ひとみの小説をもとにしつつ、映画ならではの構成・映像表現で「存在の

問い」を立体的に描く。原作を知っている人にも、新しい解釈として楽しめる。

 

監督は映画『くれなずめ』『ちょっと思い出しただけ』など青春という一瞬の

輝きを描き続け、若者から圧倒的な支持を得ている松尾大悟。

 

本作で初めて「生きること」を題材にした映画に挑んで新しい境地を開いた。

 

映画の撮影は本作の舞台である新宿の歌舞伎町で敢行し、この街で生きる者

たちの居場所をスクリーンに焼き付けていく。

 

会話の“間”、街の音、沈黙の時間を丹念にすくい取る松居大悟の演出。

派手なドラマではなく、心のひだを映し出すような静かな迫力がある。

 

 

擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」に夢中になるものの自分のことを

好きになることができない27歳の由嘉里を演じているのは杉咲花

 

映画『52ヘルツのクジラたち』『片思い世界』などの映画に出演し、

演技力に定評がある。

 

主人公・由嘉里を演じる杉咲花が見せるのは、“推し”に生かされながらも自己

肯定できない女性のリアルな姿。小さな仕草や視線に、孤独と切実さがにじむ。

 

 

希死念慮を抱えたキャバクラ嬢のライを演じているのはオーディションで抜擢

され、モデルと女優として活躍する南琴奈

 

キャバ嬢ライは、現実感と虚構性のあわいに立つような人物。華やかさの裏に

「消えたい」という願望を抱える彼女の言葉は、観客の心を揺さぶる。

 

ライが願う「消滅」と、由嘉里が模索する「存在の意味」。死生観を超えた

哲学的テーマが、対話や沈黙の中に描かれ、観客に余韻を残す。

 

 

そして、既婚者でありながらも不特定多数の者から愛されるナンバーワンホスト

のアサヒを映画『八犬伝』『はたらく細胞』で知られる板垣李光人が演じている。

 

映画『陰陽師0』では第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したことで知られ、

若手俳優として活躍を続けている。

 

人が死ぬ話ばかりしている毒舌な作家ユキを演じているのは蒼井優、歌舞伎町

に寄り添うバーのマスター・オシンをベテラン俳優であり確かな存在感を放つ

渋川清彦が演じている。

 

他にも筒井真理子、安藤裕子、映画初出演となるお笑い芸人のくるま、和田光沙、

加藤千尋もスクリーンを彩っている。

 

雑多で猥雑、でも人間臭さに満ちた街・歌舞伎町がそのままひとつの登場人物

のように描かれる。ネオン、雑踏、静まり返った路地…この街の空気が主人公

たちの生と死をめぐる葛藤に重なる。

 

誰しもが一度は抱く「このままでいいのか」「自分は存在していいのか」

という問い。

 

その痛みと希望が作品全体に流れ、観る人自身の経験や心情に寄り添ってくる。

 

ある日迷い込んだ知らない世界で考え方も生き方も何もかも違い、決して交わる

ことがなかった人たちとの出会いを機に他者を知ることで自分を知ることができる。

 

違いを受け入れることで自分を受け入れることができるようになる。

生きづらさを抱えている全ての人に優しく寄り添う傑作である。

 

 

 

まとめ

オタク趣味に支えられて生きる27歳の女性・由嘉里とどこか影を背負うキャバ嬢

・ライの出会いから始まる。

 

二人の交流は、歌舞伎町の夜を背景に、やがて「消えたい」「存在したい」

という対照的な欲望を浮き彫りにしていく。

 

物語は派手な事件ではなく、人と人との対話や沈黙の中に宿る揺らぎをすくい

取り、観る者に静かで重い余韻を残す。

 

現代を生きる誰もが抱える“生きづらさ”や“自己肯定の欠如”を真正面から描き

ながらも、ラストにはかすかな光を忍ばせる。

 

観客は由嘉里と同じように、自分自身の存在を見つめ直す旅へと誘われるだろう。

 

公開は、2025年10月24日(金)

 

最後までありがとうございました。

ゆうすけ

 




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