ハリウッドの正統派二枚目俳優ロバート・レッドフォード追悼企画!経歴、主演、監督作品

 

赤みがかったブロンド、透き通ったブルーの目、美しい立ち姿。

 

ハリウッドの正統派二枚目俳優の代名詞であるロバート・レッドフォードが

2025年9月16日に89歳で亡くなりました。

 

映画『明日に向って撃て!』『スティング』『大統領の陰謀』『追憶』など

数多くの作品でファンを魅了してきたのみならず『普通の人々』『リバー

・ランズ・スルー・イット』『大いなる陰謀』など監督としても才能を発揮

して優れた作品を世に送り出してきた。

 

また、若手映画人の育成を目的とした「サンダンス映画祭」を主宰するなど

アメリカ映画界で功績を残している。

 

スクリーンの中で永遠に輝きを放つハリウッドの正統派二枚目俳優ロバート・

レッドフォードの経歴を記すと共に主演と監督を務めた映画の中から厳選した

作品を紹介していく。

 

 

 

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ロバート・レッドフォードの経歴

ロバート・レッドフォードことチャールズ・ロバート・レッドフォード・ジュニアは、

1936年8月18日、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス郡サンタ・モニカ生まれ。

 

高校卒業後に野球の特待生としてコロラド大学に進学して投手として活躍して

いたものの、未成年での飲酒が発覚したことで特待生の資格を失ったことを機に

中退する。

 

その後、画家になることを志してヨーロッパ各地で放浪生活を送っていたものの

挫折してアメリカへ戻り、ユタ州へ移り住んだ。

 

舞台美術を学んでいたもののやがて俳優を志すようになり、1959年にブロード

ウェイでデビューした。

 

1962年に『戦争狩り』で映画初出演した後に『雨のニューオリンズ』『逃亡

地帯』『裸足で散歩』などに出演したが、大きな役にめぐまれないまま下積み

生活を余儀なくされていた。

 

1969年に公開され「ハリウッドの伝説」と呼ばれる俳優ポール・ニューマンと

共演した映画『明日に向って撃て!』で実在の強盗サンダンス・キッド役を演じた。

 

ハンサムで時にユーモアがあり、冷淡な雰囲気も出せる俳優として瞬く間に有名

になった。

 

再度ポール・ニューマンと共演し、1973年に公開された映画『スティング』では

若手詐欺師をコミカルに演じて第46回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた。

 

その後も映画『追憶』『大いなる勇者』『華麗なるギャツビー』候補者ビル・

マッケイ』『華麗なるヒコーキ野郎』などにも出演してファンを魅了していく。

 

1980年公開の映画『普通の人々』で監督を初めて務め、第53回アカデミー賞で

監督賞を初ノミネートで初受賞という快挙を成し遂げると同時にアカデミー監督賞

を受賞した最初の俳優として名を刻んだ。

 

また、映画『普通の人々』はアカデミー助演男優賞、脚色賞、作品賞にも輝いて

いる。その後も自然あふれる町がレジャーランド建設に揺れる様子を描く1988年

公開の映画『ミラグロ/奇跡の地』でも監督を務め、第61回アカデミー賞で作曲賞

をもたらしている。

 

1992年公開の映画『リバー・ランズ・スルー・イット』では雄大な自然が残る

モンタナで育つ兄弟の姿を描き、主演を務めた若き日のブラッド・ピットを人気

俳優へ押し上げただけではなく、第65回アカデミー賞で撮影賞をもたらしている。

 

ちなみに映画『リバー・ランズ・スルー・イット』ではレッドフォードが監督、ピット

が俳優という立場であったが、2001年公開の映画『スパイ・ゲーム』では

俳優同士としての顔合わせが実現。実生活では師弟関係にあるレッドフォード

とピットが織り成す息の合った演技がスクリーンに映し出された。

 

以降も『スティング』『スニーカーズ』『アンカーウーマン』『ニュースの真相』

『大統領の陰謀』『追憶』『愛と哀しみの果て』などの映画にも出演してファンを

魅了していく。

 

監督としても『クイズ・ショウ』『バガー・ヴァンスの伝説』『大いなる陰謀』

『モンタナの風に抱かれて』『声をかくす人』『ランナウェイ/逃亡者』を世に

送り出している。

 

俳優としての才能のみならず監督としての才能も発揮するロバートには

もうひとつの顔がある。

 

それは若手映画人の育成を目的とした非営利の映画団体「サンダンス・イン

スティテュート」の主宰者としての顔。

 

1981年にアメリカ・ユタ州パークシティに若手映画人の育成を目的として

「サンダンス・インスティテュート」を設立。

 

「サンダンス」とは映画『明日に向って撃て!』でレッドフォードが演じた実在

の犯罪者サンダンスが由来である。

 

スキーリゾート地で有名なパークシティで毎年1月中旬に開催されるサンダンス

映画祭を主催し、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノ、スティーブン

・ソダーバーグら新たな才能を発掘している。

 

2013年、第66回カンヌ国際映画祭コンペティション外で『オール・イズ・ロスト

~最後の手紙~』が上映され、批評家と観客双方から演技が絶賛された。

 

5年後の2018年8月6日、映画『さらば愛しきアウトロー』への出演を最後に俳優

業からの引退を表明したが、2019年公開の映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』

が俳優として最後の出演作品となった。

 

2025年9月16日、アメリカ・ユタ州にある自宅において89歳で死去した。

就寝中に亡くなったと言われているが、死因は明らかにされていない。

 

なお、声優を務めた2020年公開の映画『Omniboat: A Fast Boat Fantasia』が

遺作である。

 

 

 

おすすめ!ロバート・レッドフォード主演映画

追憶

 

『追憶(The Way We Were)』 予告編 Trailer 1973.

 

 

概要

1973年公開のアメリカ映画。大学で出会ったある男女の20年にわたる愛の変遷

を激動の時代背景と共に描かれていく。

 

映画『明日に向って撃て!』『スティング』で知られるロバート・レッドフォード

と映画『ファニー・ガール』でアカデミー主演女優賞『スター誕生』でアカデー

歌曲賞を受賞したバーブラ・ストライサンドが主演を務めた。

 

映画『愛と哀しみの果て』でアカデミー作品賞と監督賞を受賞したシドニー・

ポラックが監督を務めた。

 

 

 

あらすじ

 

1937年、政治運動に熱心に取り組むケイティ・モロスキーは同じ大学に通うハン

サムで育ちの良いハベル・ガードナーに密かな恋心を抱いていた。

 

大学を卒業した2人はそれぞれの道を歩んでいくが、ケイティは海軍に入隊した

ハベルとニューヨークで再会を果たした。

 

恋人同士となったケイティとハベルだったが、彼女はハベルの友人が持つ気質に

馴染むことができずに別れそうになるのだが、第二次世界大戦の終結と共に結婚

した。

 

ハリウッドへ移り住んだケイティとハベルであったが、政治運動に取り組むケイ

ティとそのことに関わりたくないと考えるハベルとの間で次第に溝ができてしまう。

 

 

 

見どころ

海軍の白い制服に身を包んだロバート・レッドフォードの姿に魅了され、バー

ブラ・ストライサンドが歌い上げる主題歌が切なさと懐かしさをかき立てる作品

である。

 

派手なシーンはないものの、目を閉じれば映画のシーンが浮かんでくるよう。

 

ひと組の男女が互いに愛を貫きながらもやがては生き方と考え方の違いを認める

ことができずに別れる姿には涙があふれてくる。

 

 

 

スパイ・ゲーム

 

『スパイ・ゲーム』日本版劇場予告編

 

 

概要

2001年公開のアメリカ映画。引退を間近に控えたCIA工作員が国益のために見殺し

にされそうになる若き工作員を救出する姿を描く緊迫のスパイドラマ。

 

映画『エネミー・オブ・アメリカ』『トップガン』『クリムゾン・タイド』などで

知られるトニー・スコットが監督を務めた。

 

1992年公開の映画『リバー・ランズ・スルー・イット』で監督であったレッド

フォードと俳優であったピットが9年ぶりに俳優同士としての顔合わせを実現し、

息の合った演技を見せている。

 

 

 

あらすじ

 

1991年、厳重な警備で知られる蘇州刑務所でCIA工作員トム・ビショップが中国

当局に拘束された。

 

その知らせを聞いたネイサン・ミュアーはCIA上層部に呼び出され、ビショップに

関する情報提供を求められる。

 

戦争下のベトナムでトム・ビショップと出会ったネイサン・ミュアーは彼にスパイ

としての素質を見出し、時に厳しく時に愛情を注いで育て上げてきた。

 

しかしいかなる犠牲を払おうとも任務を遂行するミュアーの考え方は若く純粋な

ビショップを深く傷つけていく。

 

「捕まったりヘマをしたりしても助けになど行かないぞ」「辞めたいのなら辞めろ」

とミュアーはスパイ活動の非情さを突きつけ、冷たく突き放す。

 

 

 

見どころ

ベトナム、レバノン、アメリカ、中国、ドイツと文字通り世界を舞台に緊迫の

物語が展開されていくスパイドラマである。

 

ヘリコプターの墜落、ビルの爆破シーンと派手な演出があるが、この映画の

見どころはCIA本部の会議室における男たちの会話劇である。

 

語られている言葉が真実とは限らず、表情が芝居であるという保証はどこにも

ない。自身が育てた工作員に関する情報を小出しにしながら男たちとやり取りを

続けるレッドフォードの演技に酔ってしまう。

 

セリフに隠された意味を読み解き、相手の出方をうかがいながら次に動かす駒を

決めるチェスのような面白さがある。

 

 

 

大統領の陰謀

 

Immortal Movie Trailer 『 大統領の陰謀(All the President’s Men) 』 予告編 Trailer 1976.

 

 

概要

1976年公開のアメリカ映画。

 

ウォーターゲート事件の取材を重ねてニクソン大統領を辞任に追い込んだワシン

トン・ポストの2人の若き新聞記者の姿を描く社会派ドラマ。

 

映画『普通の人々』でアカデミー監督賞を受賞したロバート・レッドフォードと

『クレイマー、クレイマー』と『レインマン』でアカデミー主演男優賞を受賞した

ダスティン・ホフマンが共演し、若きワシントン・ポスト紙の新聞記者を熱演した。

 

映画『ペリカン文書』『推定無罪』などで知られるアラン・J・パクラが監督を務めた。

 

第49回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞、脚色賞、録音賞、

美術賞、編集賞の合計8部門にノミネートされ、脚色賞、美術賞、録音賞を受賞し、

実在の編集主幹を演じたジェイソン・ロバーズが助演男優賞を受賞した。

 

 

 

あらすじ

 

1972年6月17日、アメリカの首都ワシントンD.C.にあるウォーターゲートビルに

不法侵入した罪で5人組の男が警察に逮捕された。

 

ワシントン・ポストに入社して日が浅い新聞記者ボブ・ウッドワードは上司の

ハワード・ローゼンフェルドからウォーターゲートビルで起きた不法侵入事件の

取材を命じられる。

 

 

 

見どころ

ロバート・レッドフォード演じるワシントン・ポストの新聞記者ボブ・ウッドワード

とダスティン・ホフマン演じるカール・バーンスタインが地道な取材を重ねてウォー

ターゲート事件を暴いていく過程が見事である。

 

膨大な資料をひとつひとつ確認したり一件ずつ家を訪ねたりする気の遠くなる

ような過程を経るからこそ真実が明らかになると教えられる。

 

編集主幹を演じたジェイソン・ロバーズの熱演ぶりも見事である。

 

 

 

スティング

 

スティング 予告編 The Sting Trailer 1973.

 

 

概要

1973年公開のアメリカ映画。親同然だった詐欺師の師匠を殺した大物ギャング

相手に若手詐欺師がイカサマを仕掛ける姿を軽快に描く。

 

映画『明日に向って撃て!』で実在の無法者を演じていたポール・ニューマンと

ロバート・レッドフォードが再度共演を果たし、大物ギャング相手にイカサマを

仕掛ける詐欺師を演じている。

 

映画『明日に向って撃て!』でポール・ニューマンとロバート・レッドフォードを

共演させたジョージ・ロイ・ヒルが監督を務めた。

 

第46回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン

賞、編曲・歌曲賞、撮影賞、録音賞、ロバート・レッドフォードが主演男優賞に

ノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、

編曲・歌曲賞の合計7部門でオスカーを獲得した。

 

 

 

あらすじ

 

1936年、アメリカ・イリノイ州シカゴ。若手詐欺師ジョニー・フッカーは師匠で

ある詐欺師ルーサーと共に賭博の売上金をだまし取ることに成功する。

 

これまで目にしたことがない大金に浮かれるフッカーであったが、だまし取った

金は大物ギャングのドイル・ロネガンが経営する賭博場の売上金だった。

 

フッカーは天敵である悪徳刑事スナイダーからそのことを知らされて慌てるが

時すでに遅く、師匠ルーサーはロネガンが差し向けた殺し屋に命を奪われて

しまっていた。

 

師匠であるルーサーを殺害した冷酷非情なロネガンに復讐を誓ったフッカーは

伝説の詐欺師ヘンリー・ゴンドーフと共にロネガンから莫大な金をだまし取ろう

と計画する。

 

 

 

見どころ

ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが映画『明日に向って撃て!』

に続いて共演した痛快な犯罪コメディ。

 

ハリウッドの2大俳優が詐欺師を演じ、冷酷非情な大物ギャングから莫大な金を

だまし取る姿が痛快である。

 

映画を観ている側はポール・ニューマンとロバート・レッドフォードと共に大物

ギャングをだましている感覚になってくる。

 

ピアノで奏でられる「エンターテイナー」が古風な作品でありながらも何とも

言えない味わい深さをかもし出している。

 

 

 

明日に向って撃て!

 

『明日に向かって撃て(Butch Cassidy and the Sundance Kid)』 予告編 Trailer 1969年

 

 

概要

1969年公開のアメリカ映画。西部開拓時代から20世紀初頭に銀行や鉄道を襲撃

した実在の犯罪者ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの自由奔放な生き様を

セピア色の映像を交えながらユーモアも加えて描いた西部劇。

 

ポール・ニューマンがブッチ・キャシディ、ロバート・レッドフォードが早撃ちで

ハンサムなサンダンス・キッドを演じた。

 

サンダンス・キッドが愛した女エッタ・ブレイスを映画『卒業』で知られる

キャサリン・ロスが演じた。

 

監督は映画『スティング』でもニューマンとレッドフォードを起用したジョージ

・ロイ・ヒルが務めた。

 

 

 

あらすじ

 

19世紀末のアメリカ西部。強盗団「壁の穴」を率いて銀行や鉄道を襲撃して

お尋ね者となっているブッチ・キャシディとサンダンス・キッドはある日、手下

ハーベイに決闘を挑まれた。

 

ずるい手を使って決闘に勝利したブッチとサンダンスはハーベイが計画した列車

強盗を実行に移したが、やがて追われる身となった2人はサンダンスの恋人エッタ

・ブレイスを伴ってボリビアへと渡った。

 

ボリビアでもブッチとサンダンスは強盗を繰り返していくのだが、アメリカにいた

時と同様にお尋ね者となっていく。

 

 

 

見どころ

セピア色の映像を使いながら懐かしさと哀愁を感じさせる名作映画で、実在の

犯罪者二人の自由奔放な生き様を描き出していく。

 

ポール・ニューマンの陽気でユーモアあふれる演技と生真面目なロバート・レッド

フォードの演技が見事である。

 

ポール・ニューマンとキャサリン・ロスが朝日に照らされながら自転車に乗る

シーンは懐かしさとほほ笑ましい空気を感じさせる。

 

ボリビアに渡ったブッチとサンダンスがスペイン語で銀行強盗をするシーンは

何度観ても笑ってしまう。

 

馬車から列車、自転車、蒸気船へと移動手段の変化を時代の変化に重ねて描く

演出も見事である。

 

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おすすめのロバート・レッドフォード監督作品

普通の人々

 

Immortal Movie Trailer 『 普通の人々(Ordinary People) 』 予告編 Trailer 1980.

 

 

概要

1980年公開のアメリカ映画。ロバート・レッドフォードが初めて監督を務め、

第53回アカデミー賞で監督賞を受賞した。

 

他にアカデミー作品賞と脚色賞を受賞し、事故で生き残ったことに対して自身を

責める次男を演じたティモシー・ハットンが助演男優賞を受賞した。

 

アメリカ・イリノイ州シカゴ郊外に住むある家族が長男の事故死を機に崩壊して

いく様子を乾いた眼差しで見つめていく。

 

映画『バックドラフト』『JFK』などで確かな存在感を放つドナルド・サザー

ランド、コメディアンのイメージを真っ向から覆したメアリー・タイラー・

ムーアが脇を固めている。

 

 

 

あらすじ

 

アメリカ・イリノイ州シカゴ郊外。

弁護士カルビンは妻ベスと次男コンラッドと暮らしていた。

 

一見すると幸せそうだが、長男バックが湖で起きたボート事故により亡くなった

ことをきっかけに家族の関係が悪化していく。

 

ベスは長男の思い出に浸って次男コンラッドに冷たく当たり、コンラッドは兄と

同じボートに乗っていながら自分だけが助かったことに対して自身を責め続けて

いた。

 

カルビンはベスとコンラッドの仲を取り持とうとするも空回りしてしまう。

 

 

 

見どころ

ロバート・レッドフォードが初監督作にして初めてアカデミー監督賞を受賞した

ドラマ映画。

 

長男の事故死を機に崩壊していくある家族の姿を乾いた眼差しで見つめている。

 

朝食で出されたフレンチトーストを次男が全く食べないシーンがある。次男が

食べないとわかるやフレンチトーストをすぐに捨ててしまうが、長男を愛して

いるものの次男には何の愛情も感じていないことが伝わってくる。

 

長男の事故死をきっかけに家族の歯車が噛み合わなくなり、やがて心の奥底

に秘めた思いが露わになっていく。

 

移ろいゆく季節にパッヘルベルの「カノン」が重なり合い、ゆっくりと確実に

家族の関係が壊れていく様を感じさせる演出が見事である。

 

次男コンラッド役を演じたティモシー・ハットンは精神病院で研修を受け、

日記をつけながら孤独な青年を作り上げていった。

 

ちなみにハットンは、アカデミー助演男優賞をアカデミー史上最年少の20歳で

受賞する快挙を成し遂げた。

 

レッドフォードは母と次男の距離感を映すために撮影現場でもメアリー・タイラー

・ムーアとティモシー・ハットンを引き離す演出を徹底したという。

 

 

 

リバー・ランズ・スルー・イット

 

リバー・ランズ・スルー・イット 日本版劇場用予告篇

 

 

概要

シカゴ大学で英文学教授を務めたノーマン・マクリーンが若くして亡くなった

弟と過ごした日々を綴った自伝小説『マクリーンの川』の映画化作品であり、

若き日のブラッド・ピットを一躍人気スターへと押し上げた作品としても知られ

ている。

 

1980年に公開された映画『普通の人々』でアカデミー監督賞を受賞した俳優

ロバート・レッドフォードが『ミラグロ/奇跡の地』に続いてメガホンを握った。

 

雄大な自然が残るモンタナ州を舞台に真面目で秀才の兄と明るく陽気な弟の

成長とやがて訪れる悲しい出来事が描かれていく。

 

 

 

あらすじ

 

雄大な自然に囲まれたアメリカ・モンタナ州。

 

真面目で秀才の兄ノーマンと明るく陽気な弟ポールは牧師である厳格な父親

から読み書きとフライ・フィッシングを教えられて育った。

 

成長したノーマンは大学へ進み、ポールは新聞記者として働き始める。

 

やがてノーマンはシカゴ大学で英文学教授の職に就くことを決めるが、弟ポール

が賭けポーカーにのめり込んでいることを知る。

 

 

 

見どころ

雄大なモンタナの自然を映した映像、若き日のブラッド・ピットのまぶしい笑顔、

光り輝く川の流れが目に焼き付いて離れないほど心にいつまでも残る映画である。

 

クレジットはないがロバート・レッドフォードがナレーターを務めており、低く

味わい深い声が印象的である。

 

人生とは出会いと別れの繰り返しであり、一番近くにいたはずの人がやがては

去っていってしまうことを教えられる。

 

だからこそ限られた時間を共に過ごすことの大切さを教えられる。

 

 

 

クイズ・ショウ

 

Trailer – Quiz Show (1994)

 

 

概要

1994年公開のアメリカ映画。人気クイズ番組で実際に行われた不正をめぐる

スキャンダルを題材にした実話を描いていく社会派作品。

 

主演は映画『イングリッシュ・ペイシェント』『教皇選挙』で知られるイギリスの

名優レイフ・ファインズが務めた。

 

第67回アカデミー賞で監督賞、作品賞、脚色賞、助演男優賞の合計4部門に

ノミネートされた。

 

 

 

あらすじ

 

1956年、アメリカ。ユダヤ人ハービー・ステンペルは高額賞金で国民的人気を

誇るクイズ番組「21(トウェンティワン)」で連戦連勝を続けていたものの、

容姿がさえないことから番組のスポンサーを務める製薬会社から嫌われていた。

 

番組のプロデューサーはキリスト教徒で容姿、教養、家柄において申し分のない

薄給の大学講師チャールズ・バン・ドーレンに目を付けた。

 

番組のプロデューサーはあろうことかチャールズに問題と解答を予め教えようと

するが、公平な戦いを望むチャールズは断る。

 

そしてハービーに対して番組プロデューサーはわざと解答を間違えるように指示

されるのだった。

 

 

 

見どころ

映画『普通の人々』では長男の事故死をきっかけに崩壊していく家族の姿を乾いた

眼差しで見つめ、『リバー・ランズ・スルー・イット』ではブラッド・ピット

を人気俳優へと押し上げたロバート・レッドフォードが人気クイズ番組で実際に

行われた不正を題材にした社会派作品が『クイズ・ショウ』である。

 

視聴者に飽きられていくユダヤ人の男と容姿端麗で家柄も申し分ない白人の

大学講師がクイズ番組で勝者となっていく姿が対照的である。

 

脚光を浴びることと高額賞金で次第に理性を失っていく白人の大学講師を名優

レイフ・ファインズが好演している。

 

アカデミー監督賞を受賞したマーティン・スコセッシと同じくアカデミー監督賞

を受賞したバリー・レビンソンも出演している。

 

 

 

モンタナの風に抱かれて

 

The Horse Whisperer<Soft Place to Fall>「モンタナの風に抱かれて」

 

 

概要

1998年公開のアメリカ映画。

 

作家ニコラス・エバンズにベストセラー小説「ホース・ウィスパラー」を原作に

ロバート・レッドフォードが製作、監督、主演の3役を務めた作品。

 

乗馬中の事故で親友と片足を失ったことから心と体に深い傷を負った少女と愛馬

の再生を切ない男女の恋愛と共に描いていく。

 

映画『イングリッシュ・ペイシェント』冒険家と恋に落ちる人妻を演じたクリス

ティン・スコット・トーマス、映画『ジュラシック・パーク』で知られるサム・

ニールも出演している。第71回アカデミー賞で歌曲賞にノミネートされた。

 

 

 

あらすじ

 

13歳の少女グレース・マクリーンはある日、親友ジュディスと共に乗馬をして

いる時に事故に遭ってしまう。

 

親友ジュディスは亡くなり、グレースは片足を切断され、グレースの愛馬ピル

グリムは暴れ馬となって誰の手にも負えなくなった。

 

事故によって心と体に深い傷を負ったグレースと愛馬ピルグリムを救うため、

グレースの母親アニーはモンタナに住む伝説のカウボーイであり、傷付いた馬

を癒す力を持つトム・ブッカーを訪ねていく。

 

 

 

見どころ

事故によって心と体に深い傷を負った少女と愛馬の再生がモンタナの美しく雄大

な自然に重ねながら描き出されていく。

 

大自然と一体になったロバート・レッドフォードの美しい姿と優しい眼差しが

印象的である。

 

少女の再生と共にロバート・レッドフォード演じる伝説のカウボーイとクリスティン

・スコット・トーマス演じる少女の母親との許されない恋も切なく描かれていく。

 

 

 

まとめ

また偉大で素晴らしい俳優が逝ってしまいました。とても残念です。

 

彼が遺した数多くの作品は、これからも私達の心にそして後世に語り継がれ、

生きていくものだと思います。

 

こうしてまとめてみると改めてまた観たくなる作品ばかりです。

機会があればぜひあなたもご覧になってはいかがでしょうか。

 

最後までありがとうございました。

ゆうすけ

 

 




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