映画『オペレーション・ミンスミート』が、2022年2月18日（金）に公開されます。

第二次世界大戦下における史実を描いた伝記的な戦争映画。

 

ということでこの記事では、本作中のミンスミート作戦なる、第二次世界大戦に

おいて実行されたという軍事作戦とは、どのような作戦だったのか？また映画

『オペレーション・ミンスミート』のあらすじや見どころについてもまとめました。

 

 

『オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―』本予告 2/18公開

 

 

オペレーションミンスミート(映画)のあらすじ

 

第二次世界大戦中の1943年。劣勢を強いられるイギリスはナチス・ドイツ打倒

のためにイタリア・シチリア島を攻略する戦略を立てていたが、攻撃目標である

シチリア島沿岸はナチス・ドイツ軍による防備で固められていた。

 

そんな状況を打開するためイギリス秘密情報部MI5に所属するユエン・モンタギュー

少佐、チャールズ・チャムリー大尉、イアン・フレミング少佐らは「オペレーション

・ミンスミート」と呼ばれる作戦を練り上げた。

 

それは「イギリス軍がギリシャ上陸を計画している」という偽造文書を持たせた死体

を地中海に流し、アドルフ・ヒトラーを騙し討ちにするという奇想天外な内容だった。

 

彼らは密かに手に入れた死体にビル・マーティン少佐と名前を付け、経歴を100％の

嘘で塗り固めていく。こうしてヨーロッパ各国のスパイたちを巻き込んだ一世一代の

だまし合い作戦が始まる。 

 

戦時中では、ハードな情報戦が行われるものですが、この英国諜報部発案の作戦は、

かなり異例と言える。ただでさえ混迷状態にあったヨーロッパは、この作戦によって

大いにミスリードされてしまう。

 

やがてこの作戦で仕掛けた英国諜報部だけに留まることなく、ヨーロッパの様々な

国における複数のスパイたちも関わっていくことになる。

 

そしてヨーロッパの各国では、国やスパイたちによる、あらゆる謀略などが飛び交い

疑心暗鬼にならざるを得ない状況に発展していくのだった・・・。

 

 

 

オペレーションミンスミート(映画)の見どころ

 

衝撃的で荒唐無稽でありながら実際に行われた欺瞞作戦をスリリングかつ

エキサイティングな展開が見どころ。

 

そして高級将校に仕立て上げた偽の死体に偽の機密文書を持たせるという

あり得ない作戦の全貌がどのように描かれているのか興味深い。

 

イギリス軍がギリシャに上陸することを記した機密文書をナチスが信じるのか？

 

作戦は成功するのか？が緊張感を生む。またイギリス秘密情報部ＭＩ5の諜報部員、

ヨーロッパ各国のスパイたちが繰り広げる駆け引き、策略、罠、裏切りという頭脳

と情報を駆使したサスペンスにも注目。

 

さらにスパイ映画ファンなら興奮する小ネタも盛り込まれている。「007シリーズ」

の原作者であるイアン・フレミング、そのシリーズに登場する諜報部員ジェームズ

・ボンドの上司Ｍ、そして奇想天外な兵器を生み出すＱ支部の存在が示されている。

 

また演している俳優陣も見逃せない。主人公ユエン・モンタギュー少佐を演じるのは

イギリス人俳優コリン・ファース。本作では凜々しい制服姿を披露している。

 

2009年の映画『シングルマン』では生きる価値を見失い、自殺を考える大学教授を

演じ、アカデミー主演男優賞にノミネートされた。続く2010年の映画『英国王の

スピーチ』で吃音に悩むイギリス国王ジョージ6世を演じ、アカデミー主演男優賞

を受賞した。

 

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』に登場するルシウス・マルフォイ役で知られる

イギリス人俳優ジェイソン・アイザックス、『エジソンズ・ゲーム』や『フロスト

×ニクソン』のマシュー・マクファディン、『ダウントン・アビー』で知られる

ペネロープ・ウィルトンら名俳優と名女優が映画を彩っているのも見どころ。

 

 

 

オペレーションミンスミート(映画)のミンスミート作戦とは？

 

映画のタイトルになっている「オペレーション・ミンスミート」とは、

第二次世界大戦中の1943年、劣勢を強いられていたイギリスが状況を打開しようと

時の首相ウィンストン・チャーチルにイギリス秘密情報部ＭＩ5が提案したナチス・

ドイツを打倒する奇想天外にして最も成功した欺瞞作戦。

 

第二次世界大戦の行方を変える決定的な分岐点で秘密裏に実行され、成功した

ものの戦争後は機密扱いとなっていた。

 

作戦実行のために偽の死体を用意し、その死体をウィリアム・マーティン海軍少佐

と名前を付け、パムという名前の婚約者を創り出し、その写真を用意し2通のラブ

レター、婚約指輪の請求書、ロンドンの劇場のチケットの半券などが用意された。

 

そして1943年4月30日午前4時30分、イギリス軍潜水艦セラフから救命胴を身に

着け、ブリーフケースを携えたウィリアム・マーティン海軍少佐の死体が海へ

放たれた。

 

死体はその日の午前9時30分頃、スペイン人の漁師アントニオ・レイ・マリアに

よって発見された。

 

アドルフ・ヒトラーは、偽造文書は真実であると確信し、シチリア島が連合国軍の

攻撃目標であるというムッソリーニの言葉に同意しなかった。

 

7月9日、連合国軍はシチリア島に上陸したが、ナチス・ドイツは2週間もシチリア島

に軍を投入できず、連合国軍の上陸予定地はギリシャとイタリアのサルデーニャ島

であると思い込ませることに成功した。

 

ちなみにウィリアム・マーティン海軍少佐とされた男はスペイン南部アンダルシア州

ウエルバ県にある無縁墓地に眠っている。

 

その正体についてはウェールズ人のアルコールに溺れた放浪者グリンドウ・マイケル

であるという説がある。またイギリス軍の護衛空母ダッシャーの事故で亡くなった

37歳の水兵ジョン・メルビルであるという説がある。

 

 

 

まとめ

多々ある第二次世界大戦をテーマにした戦争映画のなかでも、本作はかなり希少な

ものではないでしょうか。実際に行われた「ミンスミート作戦」がどのように描かれ

ているのか気になるところ。

 

公開は、2022年2月18日（金）

 

最後までありがとうございました。

ゆうすけ