007シリーズに登場した秘密兵器やボンドカーを厳選!衣装や小道具についても
2020年11月20日(金)、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開されます。
それに先立ち今回は、007シリーズの中でも特に際立った秘密兵器やボンドカー
また衣装や小道具を独断と偏見で厳選してみました。
007シリーズに登場した秘密兵器
ロシアより愛をこめて
ジェームズ・ボンド:ショーン・コネリー
『007/ドクター・ノオ』に続いてショーン・コネリーがジェームズ・ボンド役を
演じたシリーズ2作目。ソ連製の新型暗号解読機でボンドをおびき出し、抹殺を
企む国際犯罪組織スペクターが登場する。
この映画に登場するのはアタッシェケース。
単なるアタッシェケースではなく、スパイの必需品が納められている特別なケースの
中身はどのようになってるのか?
まずケース両脇には20発の弾丸が納められている。そしてケース上部の隅にナイフが
隠されていてボタンを押すと飛び出す。また照準器付きで折りたたみ可能な狙撃銃
AR-7が入っている。さらに金貨50枚がケースの裏地に隠されている。
そしてタルカムパウダーの容器には催涙ガスが入っている。
この催涙ガスは一度セットするとアタッシェケースを開けた瞬間にガスが噴き出し
てくる。噴き出さないようにアタッシェケースを開ける際には、ケースのつまみを
水平にして開けることが必要。
因みにこの映画の原作『ロシアから愛をこめて』はアメリカのケネディ大統領が愛読
していた本の1冊。アメリカの雑誌『ライフ』に掲載された愛読書10冊の中にこの映画
の原作が入っていたという。
余談であるが「アタッシュケース」と呼ぶのは実は間違いである。
正しくは「アタッシェケース」。「アタッシェ」とはフランス語で大使館員や大使館
付駐在武官、書記官の意味。大使館員や大使館付きの駐在武官、書記官が使用して
いた手提げ式の書類カバンのこと。
サンダーボール作戦
ジェームズ・ボンド:ショーン・コネリー
『007シリーズ』4作目。
原子爆弾2発を搭載したNATO空軍の爆撃機が訓練中に消息を絶つ。その後、
犯罪組織スペクターが1億ポンドに相当するダイヤモンドを奪った2発の原子爆弾
と引き換えに要求し、ボンドが調査に乗り出していく。
1983年に『ネバーセイ・ネバーアゲイン』のタイトルでリメイクされ、ショーン・
コネリーがボンド役を演じている。この映画に登場する秘密兵器をいくつか見ていく。
ジェット・パック
1人用で背中に背負い、低温式の推進装置で飛行が可能。
ボンドがスペクターのメンバーを倒した後に脱出用に使用している。実在する装置で
撮影でも実際に飛行を行っている。実用化されたのは20世紀に入ってからで、1984年
のロサンゼルスオリンピックや1985年の国際科学技術博覧会で実演が行われた。
腕時計型ガイガー・カウンター
ガイガー・カウンターとは放射線量計測器のこと。見た目はスイスの腕時計メーカー
「ブライトリング」の腕時計だが、実は放射線量計測器で映画の中では原子爆弾を
捜索する際に使用された。またカメラ型のガイガー・カウンターも登場し原子爆弾
の捜索に使われている。
水中カメラ
8枚の写真を連写することが可能で、赤外線フィルムを使用しているので暗いところ
でも撮影が可能。
他にも本に偽装した小型録音機、ポケットに入るほど小型化された応急呼吸器、潜水具を
着用して乗る水中戦車なども登場する。
トゥモロー・ネバー・ダイ
ジェームズ・ボンド:ピアース・ブロスナン
ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンド役を演じた第2作目でシリーズ第18作目。
イギリス海軍と中国空軍の間に戦争を引き起こし、その報道を独占しようと企む
メディアの帝王エリオット・カーバーにジェームズ・ボンドが挑む。
この映画に登場する携帯電話が優れもの。見た目は我々が日常的に使う携帯電話と
同じだが、驚くべき機能が備わっている。
携帯電話
指紋認証式の金庫を開ける際にこの機能が力を発揮した。携帯電話上部にある
スキャナーで指紋を読み取り、そのまますぐに指紋認証で金庫が開くというもの。
この機能を使ってメディアの帝王が奪った暗号機を金庫の中から取り戻すことに
成功する。またどのような形の錠でも開けることができる万能の鍵が備わっている。
ドイツにあるカーバーメディアグループの本社ビルの地下に潜入するシーンでみる
ことができる。さらに高圧電流を放つ防犯機能も持つ。電子ロックを開錠する時と
ボンドを射殺しようと狙う医師に高圧電流を放った。
そして驚くべきはこの携帯電話でボンドカーを遠隔操作できる。携帯電話を開くと
画面が現れ、ボンドカーのエンジンが始動する。ドイツの空港で携帯電話をQから
渡されたボンドが瞬く間に車の操作をマスターするシーンは圧巻で夢がある。
007シリーズのボンドカー
『007シリーズ』に登場する秘密兵器や美しいボンドガールは映画を観る者を魅了
するが、この秘密兵器と同様に観る者を楽しませるのが映画に登場するボンドカー。
「ボンドカー」とはその名前の通り、ジェームズ・ボンドがハンドルを握る愛車。
だがこのボンドカーには驚くべき機能が備わっている。これまでのシリーズに登場
してきたボンドカーを見ていく。
リビング・デイライツ
ジェームズ・ボンド:ティモシー・ダルトン
ティモシー・ダルトンがジェームズ・ボンドを演じた第1作目でシリーズ第15作目。
シリアスでハードなストーリーが展開していく。また1962年の第1作目である
『ドクター・ノオ』から数えて25年目の作品でもある。
アストンマーティンV8
この映画で活躍するボンドカーは「アストンマーティンV8」。
アストン・マーティンが登場するのはジョージ・レイビーがジェームズ・ボンドを
演じた『女王陛下の007』以来。
気になるこのボンドカーの装備はどのようなものなのか?
カーラジオにカモフラージュされた無線機が備わっている。ただの無線機ではなく、
軍隊や警察の無線を聞くことができる。次はフロントホイールの中央部にレーザー
カッターが備わっている。
ボンドと美しきチェロ奏者を追う車をレーザーカッターで走行不能にした。
車のガラスは防弾仕様で、フロントガラスにはミサイル発射用の表示、ミサイル
ランチャー、リアタイヤに出し入れ可能な大型スパイク、スキーアウトリガー、
ロケットブースター、そして自爆装置が備わっている。
アストンマーティンと共にこの映画にはもう1台のボンドカーが登場する。
アウディ200
ヨーロッパで国境を越えるシーンに「アウディ200」が登場する。
この車にはナンバープレートが回転して他国のナンバープレートに切り替わる機能
があるだけで、アストンマーティンV8のような装備はない。
トゥモロー・ネバー・ダイ
ジェームズ・ボンド:ピアース・ブロスナン
BMW750iL
ドイツのBMW750iLがボンドカーとして登場。携帯電話による遠隔操作が可能。
窓ガラスは全て防弾仕様。銃弾を跳ね返し、ハンマーで叩いても割れない。
車体も防弾仕様。銃弾を撃ち込もうとしても弾が跳ね返され、窓ガラス同様、
ハンマーで車体を叩いても壊れない。
盗難防止装置がドアノブにあり、触れると火花が散る。BMWのエンブレムが
ワイヤーカッターになっており、催涙ガス噴射装置も付いている。
サンルーフには小型のミサイルランチャーがある。さらにタイヤのパンク修復装置、
スパイク、指紋照合装置付きのグローブボックスも付いている。
このボンドカーは映画の中ではドイツのハンブルクへ飛んだジェームズ・ボンドが
レンタカー会社のエイビスから借りるという設定で、その社員に扮したQが登場する。
激しいカーチェイスの末に屋上から落下した車はエイビスの店舗に突入している。
つまりエイビスから借りた車をエイビスに返した、というユーモアだ。
カジノ・ロワイヤル
ジェームズ・ボンド:ダニエル・クレイグ
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じた第1作目に登場したボンドカー
は「アストンマーティン・DBS」。
ダッシュボード下部が二段の構造になっている。上段に応急キットがある。
腕の血管に刺した針から血液中の成分などの医療データが瞬時にMI6に送られ、
専属医師の指示を仰ぐことができる。
各種抗生剤や解毒剤も注射器に入った状態で完備。自身の操作によって除細動器を
使うことも可能。下段にはボンドが使用する拳銃ワルサーP99が入っている。
他にも「フォード・モンデオ」と「アストンマーティン・DB5」が登場する。
フォード・モンデオはバハマのリゾートホテルに向かう際にボンドが乗っており、
アストンマーティンDB5はカードゲームで勝ち取るシーンに登場。
因みに過去には『007 ゴールドフィンガー』『007 サンダーボール作戦』
『007 ゴールデンアイ』『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』にも登場している。
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007シリーズの衣装や小道具
ジェームズ・ボンド:ダニエル・クレイグ
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じた3作目で、シリーズ23作目。
そして1962年公開の1作目『007/ドクター・ノオ』から50年目の作品。
ワルサーPPK/S
ジェームズ・ボンドが愛用する銃としてワルサーPPK/Sが登場する。
シリーズ第1作目で上司であるMの命令でそれまで愛用していた拳銃ベレッタから
ワルサーPPK 7.65mmのシングル&ダブルアクションの小型拳銃に交換となった。
以来、ワルサーPPK 7.65mmを使用し続けていたが『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』
の途中ではワルサーP99に交換した。
それから『007 カジノ・ロワイヤル』までP99を使用していたが『007 慰めの報酬』
から再度、PPKを使用するようになった。
『スカイフォール』でボンドがQから受け取ったのはワルサーPPK/S。
従来の物よりもグリップが長く、装弾の数も増え、口径が7.65mmから9mmに
なっている。
さらに掌紋認証機能が付いており、ボンド以外の人間が銃を手にしても撃つことが
できない。
ワルサーとはドイツの銃器製造会社ワルサー社のこと。
1886年にカール・ワルサーと彼の長男フリッツ・ワルサーによって創立された。
警察用拳銃として開発されたワルサーPPを私服刑事向けに小型化したものが
ワルサーPPKで、発売開始は1931年。
独裁者アドルフ・ヒトラーもワルサーPPKの7.65mmを所持しており、彼が1945年に
自殺をする際に使用したという。冷戦時代にはイギリスの秘密情報機関MI5やMI6、
イスラエルの秘密情報機関モサドでも使用されていたという。
カジノ・ロワイヤル
ジェームズ・ボンド:ダニエル・クレイグ
降りかかる数多くの危険を冷静に切り抜け、上質な服に身を包み、ウォッカ・
マティーニを味わい、美しきボンドガールとの恋に身を焦がすジェームズ・ボンド。
その彼がシリーズの中で身を包むのがタキシード。エレガントで品がある男にして、
凛々しさを醸し出す。
『カジノ・ロワイヤル』でダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドがカジノ
でタキシードに身を包んでいる。美しきボンドガールのベスパーが目でボンドの
サイズを測り仕立てたもの。
タキシードの誕生は19世紀の後半。夜の正式な礼装である燕尾服に対して、
タキシードは略式の礼装。ディナージャケットやスモーキングジャケットとも
呼ばれている。
タキシードの名称の由来はアメリカのニューヨーク州にあるタキシードパーク。
1886年にタキシードパークで催された夜の社交会で、主催者の息子が燕尾服の裾を
短く切った赤いジャケットに黒いズボンを合わせていた服装がタキシードの始まり
と言われている。
もうひとつの説は19世紀の後半のイギリスが由来と言われている。
当時タバコを吸う際に着用するスモーキングジャケットと呼ばれる服が流行していた。
このジャケットがタキシードの原型となったという。
当時のイギリス皇太子で後に国王となるエドワード7世がスモーキングジャケットを
気にいって、ディナージャケットを考案し、パーティーで着用するようになった。
因みに日本では、結婚式で新郎が着用するフロックコート風の衣装のことを
タキシードと呼ぶが、厳密には本来のタキシードとは異なるのでご注意を。
こちらも合わせてご覧ください。
まとめ
007にはこの他にも多くの秘密兵器やボンドカーなど登場していますが、今回は
独断と偏見で厳選してご紹介しました。
ジェームズ・ボンドと言えば、秘密兵器やボンドカーなどですね。
魅力的なアイテムが数多く存在します。
さて2020年11月20日(金)に公開される映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
ではどのような秘密兵器などが登場するのか、見どころの一つと言えるでしょう。
最後までありがとうございました。
ゆうすけ