ばるぼら(映画)のタイトルの意味とは?手塚治虫の意図やテーマについても

 

映画『ばるぼら』が、2020年11月20日(金)に公開されます。

 

「ばるぼら」は手塚治虫さんの同名コミックが原作。このタイトルから覚えがある

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、この「ばるぼら」という

タイトルが気になります。

 

ということで今回は、映画『ばるぼら』のタイトルの意味や手塚治虫さんがタイトルに

込めた意図やテーマについてまとめました。

 

 

『ばるぼら』予告編 | Tezuka’s Barbara – Trailer HD

 

 

ばるぼら(映画)のあらすじ(内容)

 

手塚治虫さんの同名コミックが原作。手塚治虫生誕90周年を記念し映画化された。

 

手塚治虫さんのコミックといえば『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』のように、

少年向けというイメージが少なくありません。ところが実際には『奇子』『人間

昆虫記』のように、成人向けの作品も複数あります。

 

そして『ばるぼら』もその成人向けの一作です。なので映画『ばるぼら』も

『R15+』指定です。

 

美倉洋介は、耽美派として活躍している人気作家。そんな美倉には、他人には隠して

きた別の一面がありました。なんとそれは、異常性欲に悩まされているというもの。

 

そんなある日、美倉は新宿駅で、バルボラという少女と出会います。

 

バルボラは、原作では「都会が何千万という人間をのみ込んで消化し、たれ流した

排泄物のような女」とされていて。アルコール依存症でだらしなく、羞恥心もなく

ホームレスのよう。

 

新宿駅で柱の陰にうずくまっていたところを美倉に拾われる。

気分でも悪いのかと医務室に連れて行ったのが始まりだった。

 

なんとなく気になり美倉のマンションに連れて帰る。そしてそのまま奇妙な

同居生活が始まる。

 

しかしバルボラは何をすることもなくゴロゴロして飲んだくれているだけだった。

 

そんなバルボラを美倉が追い出さない理由は、バルボラを観察して何かを書こうと

していて、従来の作品にはなかったジャンルをバルボラから引き出そうとしていた

からだった。

 

またどういうわけなのかバルボラがいれば、作家としての創作が捗るのだった。

美倉にとってバルボラは、作家を続けていく上では、必要不可欠な存在となって

いくのですが・・・。

 

 

 

ばるぼら(映画)のタイトルの意味とは?

 

さてこの聞きなれない『ばるぼら』というタイトルですが、いったいどのような

意味があるのでしょうか。

 

このバルボラですが、原作ではギリシア神話で知的活動をつかさどる九人の女神。

ジュピターの娘たちで、昔、詩人たちは、その詩の冒頭でミューズの名を呼び、加護

と成功を祈った、バルボラはミューズ姉妹の一番末っ子。だと説明されています。

 

要は、その正体こそがタイイトルの意味だということになります。

 

 

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手塚治虫がタイトルに込めた意図やテーマとは?

 

それでは、原作者である手塚治虫さんは、映画『ばるぼら』の原作コミックの

タイトルに、どういった意図やテーマを込めたのでしょうか。

 

先述の通り、この作品のタイトルは、主人公の名前そのままです。

 

しかし手塚治虫作品をみてみると、多くの代表作が、似たようなパターンとなって

いました。

 

『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』をはじめ『ブラック・ジャック』『火の鳥』

などなど。いたってシンプル。

 

したがって手塚治虫さんは、バルボラという特異なキャラクターを打ち出しつつ、

美倉の苦悩や葛藤を描こうとしたのではないでしょうか。またバルボラ自身が、

なにものなのか、というところも関係してるように感じる。

 

原作では、アルコール依存、異常性欲、不倫、嫉妬、近親相姦、など本来、隠して

おきたい部分を積極的に描いていることから、人間の本性がテーマになっている

ように思う。

 

芸術という観点から、人間の本質というか本性を描き出したかったのではないで

しょうか。普段は理性などで隠れている心の奥底に眠って部分を描くことで、

本来の人間というものを見せたいという意図が感じられる。

 

 

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まとめ

映画『ばるぼら』は、日本を代表する漫画家・手塚治虫さんが原作者ということで、

見逃せません。

 

また息子の手塚眞さんが監督として務め、この独特な世界観をどのように魅せるのか

またどのように仕上がっているのか興味深いところ。稲垣吾郎さん、二階堂ふみさん

の演技にも期待です。

 

公開は、2020年11月20日(金)

 

最後までありがとうございました。

ゆうすけ

 

 

 




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