おすすめ『スパイ映画』平凡な日常から非日常の毎日へ! スリリングな世界へ誘う!
この記事では、スリリングな世界へと誘う、おすすめスパイ映画としまして、
またもや独断と偏見で6作品を選出しました。
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裏切りのサーカス
映画『裏切りのサーカス』予告編
概要
イアン・フレミングと共にスパイ小説の大家として知られるジョン・ル・カレに
よるベストセラー小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を原作に
したスパイ映画。
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でアカデミー主演男優
賞を受賞したイギリスの演技派俳優ゲイリー・オールドマンが主演を務め、老スパイ
を見事に演じ切った。
簡単なあらすじ
1970年代前半、第二次世界大戦が終結後も世界に平和が訪れることはなく、
世界は東西冷戦に突入し、イギリス秘密情報部(MI6)とソ連国家保安委員会
(KGB)は熾烈な情報戦を繰り広げていた。
イギリス・ロンドンのケンブリッジ・サーカスに本部を置くイギリス秘密情報部
リーダーのコントロールは幹部の中にソ連の二重スパイがいるという情報を得る。
コントロールは引退した老スパイのジョージ・スマイリーを呼び出し、秘密情報
部内に潜む裏切り者(もぐら)を見つけ出すように命じた。
簡単な見どころ
派手なアクションで魅せる人気スパイ映画「007シリーズ」とは対照的に地道
な情報収集を行い、イギリス秘密情報部内に潜む裏切り者をあぶり出す描写は
静かな緊張感で観る者を映画の中に引き込んでいく。
白とも黒とも区別できない灰色の世界に生きるスパイの心情が映像を通じて
観る者に感じさせる。一度観るだけではなく、二度、三度と観ることで真実
が見えてくる映画である。
ワールド・オブ・ライズ
『ワールド・オブ・ライズ』日本版劇場予告編
概要
映画『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞を受賞したラッセル・クロウと
『レヴェナント:蘇えりし者』でアカデミー主演男優賞を受賞したレオナルド・ディ
カプリオが共演したアクション・サスペンスが2008年に公開された『ワールド・
オブ・ライズ』である。
映画『グラディエーター』でラッセル・クロウにアカデミー主演男優賞をもたらし、
その後『アメリカン・ギャングスター』『プロヴァンスの贈りもの』『ロビン・
フッド』でもクロウとタッグを組んでいるリドリー・スコットが監督を務めた。
簡単なあらすじ
ロジャー・フェリスは命の危険と常に隣り合わせの最前線で諜報活動に従事する
CIA工作員である。
一方、エド・ホフマンは安全な自宅やCIA本部から電話一本で指示を出す冷酷な
CIA幹部。生き方も考え方も正反対の2人は世界中を震撼させる爆破テロ事件の
首謀者アル・サリームの捕獲という重要任務にあたっていた。
正体不明の男アル・サリームをおびき出すために、フェリスは架空のテロ組織を
創り出すというあり得ない作戦を思いつく。
簡単な見どころ
世界を震撼させる爆破テロ事件の首謀者を捕らえるために架空のテロ組織を
創り出すという驚くべき作戦を描いたスパイサスペンスである。
冷酷な上司を演じたラッセル・クロウの憎々しい演技が印象的である。
死と常に隣り合わせの最前線と安全な自宅やCIA本部の対比があることで、
最前線が危険であり、自宅やCIA本部が安全であることが強く感じられる。
スパイ・ゲーム
『スパイ・ゲーム』日本版劇場予告編
概要
ハリウッドの2枚目俳優としてファンを魅了してきたロバート・レッドフォードと
若き日のレッドフォードを想わせる俳優ブラッド・ピットが共演を果たしたスリリ
ングなスパイサスペンスが2001年公開の映画『スパイ・ゲーム』。
1986年公開の映画『トップガン』で若き日のトム・クルーズを人気スターへ押し
上げたトニー・スコットが監督を務め、非情な諜報活動の世界をスリリングに
描き出していく。
簡単なあらすじ
1991年、厳重な警備を誇る中国の蘇州刑務所で工作活動に従事していたアメ
リカ中央情報局(CIA)の若き工作員トム・ビショップが当局に拘束された。
国家のために30年もの長きにわたって諜報活動の最前線に立ち続けてきた
伝説の男ネイサン・ミュアーはあと1日で引退を迎えようとしていたが、
自身が育てたトム・ビショップ拘束のニュースを知らされる。
CIAの上層部に呼び出されたミュアーはビショップに関する情報を小出しにし
ながら上層部の動きをうかがっていくが、国益のためにビショップが見殺しに
されることを知る。
戦時下のベトナムで出会い、ミュアー自ら工作員としての素質を見出して育て
上げてきたビショップを救出するために、ミュアーは前代未聞の救出作戦を
実行に移すのだった。
簡単な見どころ
1992年公開の映画『リバー・ランズ・スルー・イット』ではレッドフォードが
監督、ピットが俳優という立場であったが、9年の時を経て俳優同士の顔合わせ
が実現した。
実生活で師弟関係にあるという2人の息の合った演技にファンの胸は踊る。
特にCIA本部の会議室のシーンは緊張感があふれている。
テーブルをぐるりと取り囲む男たちの口から発せられる言葉が真実とは限らない。
表情が芝居かもしれないし、もしかすると芝居ではないのか。
口から発せられた言葉の裏に隠された本当の意味を探る面白さがあり、まるで
互いに駒の動きを読みながら次に動かす駒を決めるチェスに興じているような
感覚になってくる。
中国、アメリカ、ドイツ、ベトナム、レバノンと文字通り世界を舞台に展開する
ストーリーであるが、映画の中で描かれるのは諜報活動の実態である。
イアン・フレミング原作による人気スパイ映画「007シリーズ」に見る派手な
アクション、美女とのロマンス、強烈な個性を放つ悪役は登場しない。
いかなる犠牲を払おうとも任務を遂行し、情報提供者と深い関係になることは
許されない。
情報提供者は自身の任務遂行のために利用し、所詮は捨て駒に過ぎないという
非情な世界であることを映画『スパイ・ゲーム』は観る者に突きつけてくる。
しかし、この映画の一番の見どころは、引退間近の工作員が自身の手で育てた
部下を救出するためにCIA上層部の目をかわしながら救出作戦を実行するところ
である。
レッドフォード演じる引退間近の工作員がピット演じる若手工作員に諜報活動
の実態を突きつけて冷たく突き放しながらも、全く逆の行動を選ぶこと。
つまり、諜報活動という非情な世界に身を置いてきた男が最後は部下の救出
作戦を実行し、人間性を示す。
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クーリエ:最高機密の運び屋
映画『クーリエ:最高機密の運び屋』予告編
概要
平凡なセールスマンであるひとりの男がソ連の機密情報の運び屋であったという
驚くべき実話を基にしたスパイサスペンス。
映画『エジソンズ・ゲーム』『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者
の秘密』などで知られるベネディクト・カンバーバッチがスパイ活動に従事する
平凡なセールスマンを演じた。
簡単なあらすじ
アメリカとソ連両国の対立によって核武装競争が激しさを増し、世界は核戦争
の脅威にさらされていた。
そのようなとき、CIAとMI6はグレビル・ウィンという名の男に目を付けた。
彼は東ヨーロッパ諸国に工業製品を卸すセールスマンであるが、ウィンは
販路拡大と称してモスクワへと赴きソ連の機密情報を受け取って西側諸国
へ持ち帰るという任務を命じられた。
あまりにも危険な任務に対してウィンは協力を拒否するが、世界平和とソ連を
裏切ったペンコフスキー大佐に説得されて、任務を引き受けることに決めた。
ウィンとペンコフスキー大佐は政治体制を越える友情と信頼で結ばれていくが、
非情な国家の論理に引き裂かれる。
簡単な見どころ
ジョン・ル・カレのスパイ小説で描かれる非情なスパイ活動を想わせる映画で、
まさにリアルなスパイの姿を見ることができる。
スパイと知られて逮捕されるのか、収容所へ送られるのか、処刑されてしまう
のかというサスペンスの要素と政治体制を越えた友情と絆で結ばれていた
ウィンとペンコフスキー大佐がたどる非情な運命も描かれていく。
関連記事:
グッド・シェパード
『グッド・シェパード』日本版劇場予告編
概要
映画『ゴッドファーザーPARTⅡ』でアカデミー助演男優賞、『レイジングブル』
でアカデミー主演男優賞を受賞した名優ロバート・デ・ニーロが1993年公開の
映画『ブロンクス/愛につつまれた街』以来13年ぶりに監督を務めた。
アメリカ中央情報局(CIA)創設に全てを捧げたひとりの若者の姿を静かな
語り口と手堅い演出で時代変化を巧みに交えながら描き出す。
簡単なあらすじ
1961年4月、キューバのフィデル・カストロ政権転覆を図ったピッグス湾侵攻
作戦が失敗した。
作戦の指揮を執ったCIA職員エドワード・ウィルソンは、CIA内部に作戦の情報
を漏らした人間がいることを知らされる。
ある日、ウィルソンは自宅玄関にベッドに横たわる男女を写した写真と2人の
会話が記録されたテープを見つけた。
第二次世界大戦直前の1939年、イエール大学の学生であったエドワード・ウィ
ルソンはビル・サリバン将軍からスカウトされ、諜報活動の世界へと足を踏み
入れるのだった。
アメリカのために諜報活動に従事するエドワードであったが、次第に国家と
家族の間で苦悩することとなっていく。
簡単な見どころ
映画全編を通して静かな緊張感が漂う重厚で壮大なスパイ映画である。
アカデミー賞受賞者であるマット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、
ティモシー・ハットン、ジョー・ペシ、エディ・レッドメイン、ロバート・
デ・ニーロの演技が映画をさらに重厚にしている。
映画『ボーン・アイデンティティー』で演じた暗殺者とは正反対の寡黙で
苦悩を心の奥に秘めた主人公を見事に演じ切っている。
優れた脚本、優れた監督、優れた役者がそろうことで生み出された優れた
映画であることを感じさせる。
オペレーション・ミンスミート-ナチを欺いた死体-
『オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―』本予告 2/18公開
概要
第二次世界大戦中、ナチス優勢の戦局を打開するためにイギリス諜報部(MI5)
が高級将校に仕立て上げた死体に偽造文書を持たせて地中海に放ち、ナチスド
イツを騙したという奇想天外にして驚くべき実話を基にしたスパイ映画である。
映画『恋に落ちたシェイクスピア』に出演したグウィネス・パルトロウにアカ
デミー主演女優賞、ジュディ・デンチにアカデミー助演女優賞をもたらした
ジョン・マッデンが監督を務めた。
簡単なあらすじ
1943年、第二次世界大戦中のイギリス。
ナチスに対して劣勢を強いられているイギリス軍はドイツ軍の防備で固められ
ているイタリア・シチリア島を攻略するための計画を立てていた。
戦局打開のためにイギリス諜報部(MI5)に所属するモンタギュー少佐、
チャムリー大尉、イアン・フレミング少佐が練り上げた欺瞞作戦が
「オペレーション・ミンスミート」だった。
イギリス軍がギリシアに上陸する計画を記した偽造文書を死体に持たせて
地中海に放出し、ヒトラーを欺くという奇想天外な作戦。
モンタギュー少佐たちは密かに見つけた死体に名前を付け、全て嘘で塗り
固められた経歴を作り上げていくが、やがてヨーロッパ各国のスパイたち
を巻き込む騙し合いが始まっていく。
簡単な見どころ
ナチス優勢の戦局を打開するためにイギリス諜報部(MI5)が実施した奇想
天外な作戦を描くスパイ映画である。
ナチス優勢の戦局を打開するためにイギリス諜報部(MI5)が偽の上陸計画を
記した文書を軍人に仕立てた死体に持たせてナチスを欺くあり得ない作戦に
驚かされる。
あまりにも奇妙な作戦であるが、だからこそヒトラーを欺くことができたと
思わず納得してしまうほど。
映画『英国王のスピーチ』でイギリス国王ジョージ6世を演じてアカデミー
主演男優賞を受賞したコリン・ファースが作戦の中心人物であるモンタギュー
少佐を熱演している。
制服に身を包み、万年筆とタイプライターを駆使してあり得ない作戦を考えて
いく姿に映画を観る者は、自身が作戦を計画しているかのような気持ちになっ
てしまう。
スパイ映画ファンとして胸躍るのは「007シリーズ」の生みの親であるイアン
・フレミングが登場していることだ。実はイアン・フレミングが奇想天外な
作戦を提案したというから驚きだ。
馬鹿げている作戦と言われながらも、次第に現実味を帯びていく展開に
気付けば映画の中に引き込まれていってしまう。
関連記事:
まとめ
まだまだお勧めしたい作品は沢山ありますが、今回はこのくらいにして
おきます。その他、おすすめスパイ映画は、またの機会にご紹介します。
どれも素晴らしい作品なので、機会があれば、是非ご覧ください。
きっと感動するはずです!
最後までありがとうございました。
ゆうすけ