ルース・エドガー(映画)ルースの隠された本性とは?あらすじ結末ネタバレについても

 

2020年5月15日(金)映画『ルース・エドガー』が公開予定でしたが、

この度の新型コロナウイルスの影響で公開を延期することが決定しました。

 

この作品は、ジュリアス・オナー監督作品で、主演はケルヴィン・ハリソン・Jr、

2019年にアメリカで公開され、ジャンルとしてはサスペンススリラーで、かなり

話題になりました。

 

ということで映画『ルース・エドガー』のあらすじや見どころ、また主人公の

ルース・エドガーの人物像や結末についてもまとめました。

 

 

※映画館への休業要請の緩和が発表されたことを受け、

新たな公開日が6月5日(金)に決定した。

 

 

『ルース・エドガー』予告編

 

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ルース・エドガー(映画)のあらすじ(内容)

 

17歳の男子高校生ルース・エドガー。戦火にさらされたアフリカの国エリトリアで

生まれ、幼い頃に戦場に駆り出されたことで深刻なトラウマを負ってしまう。

 

そんな彼は7歳の時にエリトリアからアメリカへ渡り、白人夫婦ピーターとエイミー

のエドガー夫妻からルースと名付けられ、愛情に包まれて育つ。

 

戦場で負った深刻なトラウマを乗り越えて成長したルースは成績優秀でユーモアの

センスがあり陸上部でも活躍。討論部の代表として全米大会に出場したこともある。

誰とでも分け隔てなく接することができ、周りからも慕われている。

 

そしてピーターやエイミーも、そんなルースのことをとても評価しています。

また歴史の教師であるハリエット・ウィルソンも、ルースのことを高く買っていて、

他の生徒たちにとって手本になっていると語るのでした。

 

そんなある日、歴史の授業で出された課題のレポートをきっかけに彼の順調な毎日が

大きく揺らぎ始めていく。ルースがレポートにアルジェリア独立運動の革命家である

フランツ・ファノンを取り上げ、彼の過激な思想について記したからだ。

 

ルースと同じアフリカ系のベテラン歴史教師ハリエット・ウィルソンはルースが

書いたレポートの内容を問題視し、彼のロッカーを調べる。するとロッカーから

危険で違法とされる花火が見つかる。

 

ルースが危険な思想に染まっているのではないかという疑いはルースの育ての親

であるピーターとエイミーの夫婦にも疑いを起こさせる。

 

誰からも慕われているルースは完璧な優等生なのか?

それとも優等生の仮面を被った恐ろしい怪物なのか?

 

人間が持つ謎めいた本質とアメリカ社会の現状を鋭く見つめたサスペンスフルな

ヒューマン・ドラマが展開していく。

 

 

 

ルース・エドガー(映画)の見どころ

 

2019年にサンダンス映画祭でプレミア上映され、批評家から絶賛されました。

 

映画全編に出ている主人公ルースのミステリアスな存在感が見どころ。一見すると

完璧な優等生で誰からも慕われている。しかし、その一方で過激な思想をレポート

に記すなど、優等生という仮面の裏に隠された別の一面もある。

 

やがてルースが持つミステリアスな存在感によって、我が子が過激な思想に染まって

いるのではないかという疑いを持ちながらも確かめることができずに養母のエイミー

は苦悩を深めていく。

 

ルースのロッカーに入っていた違法な花火を事もなげに考えていた養父ピーターが

ルースの隠された一面を知った時にどう行動するのかも気になるところ。

 

J・C・リーの戯曲『ルース』を映画化した本作は観る者全てに強い問題提起を突き

付けてくる。人の価値は容姿、階級、人種、性別、学歴、思想、信仰によって決めら

れるのか。

 

主人公ルースが完璧な優等生であるというのは、周囲の人が一方的に押し付けた

イメージなのか。そして恐ろしい怪物というイメージも一方的に押し付けられた

イメージなのかも見どころの一つ。

 

バラク・オバマ大統領時代に上演された戯曲を映画化した本作はアメリカの歴史や

政治を取り入れ、アメリカの理想と現実も鋭く見つめ、あぶり出していく。

 

「核なき世界」を提唱してノーベル平和賞を受賞したことで知られているオバマ政権

に対する批判が出てくるのかどうかも気になるところ。

 

 

 

ルース・エドガー(映画)のルースとはどんな人物?

 

バージニア州アーリントンにある高校に通うルース・エドガーは17歳。アフリカの

エリトリアで生まれた彼は幼い頃に戦場に駆り出されたことで心に深い傷を負って

いる。7歳の時にアメリカに渡ってきたルースは養父母である白人夫婦ピーターと

エイミーのエドガー夫妻の愛情に包まれて育っていく。

 

戦場で負ったトラウマを克服し成績優秀で陸上部で活躍。文武両道、ユーモアの

センスもあり、討論部の代表として全米大会に出場した過去がある。

 

また友人同士の喧嘩を止めに入ることもあるなど、そんな彼は若き日のバラク・

オバマを想わせ、現代のアメリカン・ドリームそのもの。

 

誰からも慕われる優等生ルースだが、歴史の授業で出された課題のレポートに

アルジェリアの独立運動の革命家フランツ・ファノンを取り上げ、彼の過激な

思想を記す。

 

それは、政治的な問題を解決するためには反対論者を強制的に排除するべきだ、

という思想だった。

 

聡明で将来を嘱望されているルースは人種のるつぼであるコミュニティーの希望の星

となっているが、同級生の性的暴行事件にかかわっているのではないか、また過激な

思想に染まっているのではないかと養母のエイミーや歴史教師ウィルソンから思われ

ている。

 

 

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ルース・エドガー(映画)ルースの隠された本性とは?

 

主人公のルースは、尋常ではない何かを持っていると感じさせる。

このルースとは、いったいどういう人物なのか?

 

詳しくは結末でも触れますが、結論から言えば、かなり屈折した高校生。

 

育ての親や自身に好意的な学校関係者の前で見せる模範的な姿と、その隠された

本性には大きなギャップがありました。

 

養親に引き取られるまで、紛争地帯で生きてきたという不遇な育ちだったルースは、

その影響を強く受けていたのです。

 

優等生のルースには、過去のトラウマから、その裏には凶暴な本性が隠されていた。

全てはそれゆえの悲劇ともいえるでしょうが、それだけではないものも見受けられます。

映画『ルース・エドガー』は、様々見方ができるサスペンススリラーであることだけは

事実。

 

 

 

ルース・エドガー(映画)の結末は?

 

ハリエットの自宅は不法侵入に合い、荒らされてしまいます。

ハリエットは、自宅を荒らしたのがルースだと考え、校長に話しますが、信じて

もらえません。

 

やがてルース、ピーター、エイミー、ハリエット、校長が話し合うことになりますが、

話はハリエットに不利に進んでいきます。その後、学校ではハリエットの机から花火

による事故が発生。校長はハリエットに厳しく対応します。

 

この事件を知ったエイミーは、隠しておいた花火を探すがどこにもありませんでした。

事件の真相がルースの仕業だとピーターやエイミーにバレますが、エイミーは自分の

息子をかばうようピーターに懇願し、それを仕方なく受け入れるピーターだった。

 

ルースは、花束を持って学校を解雇されるハリエットの元へ。

ルースは、ハリエットのせいでスポーツ奨学金を失くした友人の話をします。

 

ハリエットの心情を解っていないルースは、ハリエットを批判するが、ハリエットに

窘められ部屋を後にします。

 

やがてディベートの日がやって来てルースは、両親に感謝を述べるなど、模範的な

スピーチを完成させます。

 

その後、ジョギングするルースには、怒りに満ちた表情へと変わっていくのです。

 

 

映画『ルース・エドガー』は、単なるサスペンスとは違い、紛争や政治思想も含んだ

複雑な内容になっていました。

 

ハリエットがルースに「完璧でなければアメリカ社会では、黒人は受け入れられない」

と言いますが、今作品では人種差別がテーマではありません。あくまでルースが黒人

だというだけで、伏線にすぎません。

 

また物語では、暴力シーンなど過激なシーンはなく、サスペンススリラーとはいえ、

あまり恐怖を感じないサスペン色が濃い作品です。

 

曖昧な表現も多く観る人によって解釈など受け取り方が変わる作品。

考えるのが好きな方にとっては、面白いと感じるかも。しかしその難しさゆえ、

全く受け付けないという方もいるかもしれません。

 

 

 

まとめ

映画『ルース・エドガー』は、少々難しそうではあるものの興味深い内容でした。

観る人を選ぶとも言えますが、観る価値は大きいと感じます。

 

最後までありがとうございました。

ゆうすけ




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