平場の月(映画)のあらすじや結末を原作小説よりネタバレ!キャスト役どころについても

映画『平場の月』が、2025年11月14日(金)に公開されます。
朝倉かすみの同名小説が原作。
人生の折り返しを過ぎた頃、人はようやく“ほんとうの孤独”を知る。かつて
確かに誰かを想い、時の流れに押し流されて生きてきた日々。そんな中で、
ふとした再会が、心の奥に沈めていた感情を呼び覚ます。
この記事では、映画『平場の月』のあらすじや結末を原作小説よりネタバレ
またキャストと役どころについてもまとめました。
主題歌は星野源「いきどまり」に決定☽|『平場の月』予告【11月14日(金)公開】
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平場の月(映画)のあらすじ

妻と別れ地元に戻り印刷会社に就職した青砥健将は、平穏な日々を
過ごしていた。
また青砥が中学生の時に想いを寄せていた須藤葉子は夫を亡くして地元に
戻ってきていた。
再び出逢った青砥と須藤は少しずつ離れていた時間を埋めていく。
ある日、アパートの部屋から月を眺めていた須藤は「お前、あのとき何
考えてたの?」と青砥から聞かれる。
「夢みたいなことだよ。夢みたいなことをね、ちょっと」と須藤は青砥に答える。
もう一度互いに惹かれ合っていくようになる青砥と須藤は次第に未来のことも
話すようになっていくのだが・・・。
平場の月(映画)の結末を原作小説よりネタバレ

体の不調を感じた葉子は精密検査を受け大腸がんが見つかったが、健将は
何ともなかった。葉子が手術を受けるために入院する前の日、2人は結ばれた。
葉子の手術は無事に終わった。9月に退院し、自分のアパートで治療を続ける
葉子の生活を心配する彼女の妹が自分の家に来るように言った。
独りで生活をするつもりだったが、葉子の健康を考え、健将も「俺のところに
来るか?」と言った。葉子は「健将のところへ行く」と迷うことはなかった。
葉子の抗がん剤治療は、2週間自宅で飲み薬を服用し、1週間休んで1クール。
それを8クール続けていく。副作用があるが、葉子は耐えた。
2月に抗がん剤の点滴を受けて少し良くなってきた葉子は、4月に自分の
アパートに戻った。
葉子が健将のアパートにいた3ヶ月あまりが、濃密であった。
以来、健将は週に3日は、葉子のアパートを訪れた。
抗がん剤治療が終わった後、3ヶ月おきの定期検診を受けていた葉子、6月の
その日も検診を受ける日だった。
健将は機が熟したと思い、「一緒にならないか?」と結婚を申し込んだ。
しかし、検査の結果は思わしくなく、葉子は自身の余命がそう長くないと知って
いた。「それ言っちゃ、あかんやつ」と関西弁で断り「もう会わない」と言った。
何も知らない健将は「1年はお前の言う通りに会わないが、1年後に前から
約束した温泉旅行に行こう」と提案した。
健将は1年後の復縁を期待してカレンダーを何度も見たりLINEにメッセージを
入れたりして時が経つのを待った。
葉子からの連絡が全くないまま1年が過ぎた。
そんな6月のある日、須藤が5月3日に既に亡くなっていたことを元同級生から
聞かされるのだった。
平場の月(映画)の見どころ

男女の心の機微を繊細に描き、第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみ
による恋愛小説が「平場の月」である。
「人はなぜ生きるのか」「愛することにどんな意味があるのか」という根源的
な問いを抱えています。
映画化権をめぐって30社以上からオファーがあった恋愛小説が満を持して
実写映画となった。
「死が近づいても、人は誰かを思い続ける」「誰かを愛した記憶が、残された者
を生かしていく」というメッセージが全編に静かに流れています。
葉子が亡くなったあとも、健将の心に残る“平場の月”。それは「何でもない場所
でも、確かに愛はあった」という象徴です。
本作「平場の月」で監督を務めたのは、2010年公開の映画『ハナミズキ』、
2021年公開の映画『花束みたいな恋をした』など恋愛ドラマの名手と
呼ばれる土井裕泰が15歳の瑞々しい初恋と大人の切ない恋愛をスクリーンに
焼き付けた。
ドラマチックな事件が起こるわけではなく、むしろ「日常の平場(ひらば)」
つまり誰にでもある人生の平地の上で、人がどう愛し、どう別れ、どう死を
受け入れるかを描いているところも見どころのひとつ。
そうした“なんでもない場面”の一つひとつに、人生の重みが宿るように撮られて
います。土井裕泰監督の十八番である生活の質感を大切にした映像演出が光る。
本作の最大の見どころは、堺雅人と井川遥の共演が生み出す「静かで、深く、
切ない」恋愛ドラマ。派手な展開や若さゆえの激情ではなく、中年になって
から再会した男女の“人生の残り時間を意識した恋”を丁寧に描いているところ。
主人公の青砥健将を演じているのは堺雅人で、穏やかで誠実だが、過去の
後悔と孤独を抱えた男を繊細に演じている。
2017年に公開された『DESTINY 鎌倉ものがたり』以来8年ぶりの映画主演と
なった。
常にほほ笑んでいるような独特の表情が特徴の俳優で、TVドラマ「リーガル
・ハイ」では毒舌で偏屈な弁護士を演じ、「半沢直樹」では有能な銀行マン
を演じたことでもことで知られる。
2008年公開の映画『クライマーズ・ハイ』では狂気に満ちた表情で新聞記者役
を演じて強烈な印象を残した。
映画『北の桜守』『日輪の遺産』『ツレがうつになりまして』『武士の家計簿』
『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ひまわりと子犬の7日間』などにも出演し、
「ジョーカー 許されざる捜査官」「トライアングル」「ダマせない男」「ヒミ
ツの花園」などのTVドラマ、更に舞台にも出演するなど人気と実力を兼ね
備えた国民的俳優である。
強烈な役柄の印象が強い堺雅人が本作『平場の月』では一転して、等身大の
男性を演じており、新たな一面を見せている。
堺雅人扮する青砥健将が中学生時代に想いを寄せていた須藤葉子を演じて
いるのは井川遥。
芯のある強さと儚さをあわせ持つ女性を演じ、セリフよりも“沈黙の演技”が
圧倒的。
1999年に「東洋紡水着サマーキャンペーンガール」、翌年には「アサヒビール
イメージガール」に選ばれ、癒し系グラビアアイドルとして活躍した。
作家の辻仁成が監督を務めた映画『フィラメント』で女優として活動を開始し、
TVドラマ「空から降る一億の星」にも出演した。
その後も映画『ディア・ドクター』『東京公園』などにも出演し、「フリー
ター、家を買う。」「素直になれなくて」などのテレビドラマにも出演した。
映画『イキガミ』『大奥』『犯人に告ぐ』『暗いところで待ち合わせ』
『チーム・バチスタの栄光』などにも出演し、舞台や料理番組、ドキュメン
タリーにも出演した。
また、モデルとして同世代の女性から支持を集めている。
堺雅人、井川遥に加えて吉瀬美智子、中村ゆり、大森南朋、さらに塩見三省、
でんでんというベテランも出演しており、どのように二人に関わり、演じている
のか気になるところ。
映画化に際して、原作では断片的な回想として描かれていた中学時代の初恋
の記憶を映画では深く掘り下げて描いている。
15歳の瑞々しい初恋と時を経て大人になったリアルな恋愛模様が丁寧に描き
出されている点に注目。
人の間に流れる「空白の時間」「視線の交わり」「小さな会話の間(ま)」。
そのすべてが、若い恋愛映画では描けない成熟した愛のかたちを映し出します。
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平場の月(映画)のキャストと役どころ

| 役名 | 青砥健将 |
| 役どころ | かつて都内で働いていたが、離婚後に地元へ戻り印刷会社に勤める。中学時代に須藤葉子に思いを寄せていた |
| 演者 | 堺雅人 |
| 生年月日 | 1973年10月14日 |
| 出身地 | 宮崎県 |
| 出演作品 | 『DESTINY 鎌倉ものがたり』『北の桜守』『Dr.コトー診療所』など |
| 役名 | 須藤葉子 |
| 役どころ | 健将が中学のときに抱いていた想い人。夫と死別し、パートで生活する。健将と再会し、恋愛関係へと進む |
| 演者 | 井川遥 |
| 生年月日 | 1976年6月29日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 出演作品 | 『ショウタイムセブン』『アフター・ザ・クエイク』『見はらし世代』など |

| 役名 | 青砥健将(中学生時代) |
| 役どころ | 中学生時代の青砥健将 |
| 演者 | 坂元愛登 |
| 生年月日 | 2009年2月9日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 出演作品 | 『ある男』『雑魚どもよ、大志を抱け!』『罪と悪』など |
| 役名 | 須藤葉子(中学生時代) |
| 役どころ | 中学生時代の須藤葉子 |
| 演者 | 一色香澄 |
| 生年月日 | 2010年10月3日 |
| 出身地 | 宮崎県 |
| 出演作品 |
| 役名 | 江口剛 |
| 役どころ | 青砥健将の同級生 |
| 演者 | 大森南朋 |
| 生年月日 | 1972年2月19日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 出演作品 | 『栄光のバックホーム』『かくかくしかじか』『首』など |
| 役名 | 前田道子 |
| 役どころ | 須藤葉子の妹 |
| 演者 | 中村ゆり |
| 生年月日 | 1982年3月15日 |
| 出身地 | 大阪府 |
| 出演作品 | 『鬼平犯科帳血闘』『あまろっく』『市子』など |
| 役名 | 八十島庄助 |
| 役どころ | 青砥健将が務める印刷会社の同僚 |
| 演者 | でんでん |
| 生年月日 | 1950年1月23日 |
| 出身地 | 福岡県 |
| 出演作品 | 『ぼくが生きてる、ふたつの世界』『ゆとりですがなにかインターナショナル』『ミステリと言う勿れ』など |
| 役名 | 青砥健将の元妻 |
| 役どころ | 健将の以前の結婚相手 |
| 演者 | 吉瀬美智子 |
| 生年月日 | 1975年2月17日 |
| 出身地 | 福岡県 |
| 出演作品 | 『明日を綴る写真館』『帰ってきたあぶない刑事』『キリエのうた』など |
| 役名 | 鎌田雄一 |
| 役どころ | 葉子のかつての恋人役。甘え上手で人懐こく、葉子と健将との関係に影響を与える存在 |
| 演者 | 成田凌 |
| 生年月日 | 1993年11月22日 |
| 出身地 | 埼玉県 |
| 出演作品 | 『ブラック・ショーマン』『雨の中の慾情』『【押しの子】-The Final Act-』など |

| 役名 | うみちゃん |
| 役どころ | 青砥・須藤と同じ中学の同級生。葉子のパート先の同僚 |
| 演者 | 安藤玉恵 |
| 生年月日 | 1976年8月8日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 出演作品 | 『でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男』『おいしくて泣くとき』『ショウタイムセブン』など |
| 役名 | 安西知恵 |
| 役どころ | 同級生で、健将が働く印刷所の同僚 |
| 演者 | 椿鬼奴 |
| 生年月日 | 1972年4月15日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 出演作品 | 『凜-りん-』『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』『クロサワ映画』など |
| 役名 | リリー |
| 役どころ | 青砥健将が働く印刷会社の後輩 |
| 演者 | 柳俊太郎 |
| 生年月日 | 1991年5月16日 |
| 出身地 | 宮城県 |
| 出演作品 | 『消滅世界』『九龍ジェネリックロマンス』『少年と犬』など |
| 役名 | 青砥健介 |
| 役どころ | 青砥健将と元妻との息子 |
| 演者 | 倉悠貴 |
| 生年月日 | 1999年12月19日 |
| 出身地 | 大阪府 |
| 出演作品 | 『隣のステラ』『リライト』『六人の嘘つきな大学生』など |
| 役名 | 児玉太一 |
| 役どころ | 健将と葉子がよく行く焼鳥屋の大将。2人を静かに見守る人物 |
| 演者 | 塩見三省 |
| 生年月日 | 1948年1月12日 |
| 出身地 | 京都府 |
| 出演作品 | 『劇場版孤独のグルメ』『罪の声』『初恋』など |
他、宇野祥平、吉岡睦雄、黒田大輔、松岡依都美、前野朋哉
まとめ
『平場の月』は、“特別ではない人生”を生きる人々の中にこそ、確かな愛と誇り
が存在することを描いた、静謐な傑作です。
人は老い、病み、別れを経験する。しかしそのすべての時間は、誰かと分かち
合えば、「生きてよかった」と思える瞬間に変わる。
タイトルにある“平場の月”とは、どこにでもある平凡な場所に、確かに光を落とす
月のように、ありふれた人生の中にも、愛は静かに輝くという意味を含んでいる。
堺雅人と井川遥が見せる、穏やかで、痛みを含んだラストシーンは、観る者の
心に長く、静かな余韻を残すでしょう。
公開は、2025年11月14日(金)
最後までありがとうございました。
ゆうすけ







